障がい者雇用事例/おおつかがゆく!

本質的な社会貢献は障がい者とともにはたらき、ともにいきることです

株式会社ハートコープひろしま(生協ひろしま特例子会社)
取締役事業部長 椎木修司さん

生協のとある営業所長だった椎木さん、自身でこのポストを希望して飛び込んだとか。設立3年を過ぎ、ハートコープひろしまのやり方が全国の生協の障がい者雇用にも飛び火しつつあります。


職場は、生協ひろしまの物流センターにある一画にあります。障がい者従業員たちは、親会社である「生協ひろしま」の物流センターに届けられた農産品の品質チェックや包装加工の仕事をやっています。

取材した時は北海道産のアスパラガスの検品作業の真っ最中でした。

まずは、傷みやキズのチェック。傷んでいるものを取り除きます。

計量します

袋詰めして完成です。


おおつか
:全員デジタルはかり(秤)を使えるのですね。もともと計量ができる方を採用したのですか。
椎木さん:いいえ違います。専門家に「暗算ができないからデジタルはかり(秤)は使えない」といわれた方もいました。専門家の言われる通りアナログのはかり(秤)も買いました(笑)。でも今は全員何の問題も無くデジタルはかり(秤)が使えています。
おおつか:出来ないといわれた人がなぜ出来たのですか?
椎木さん:「できない」のではなく訓練機関で「教わらなかった」のです。教わっていないから出来ない、彼らの潜在能力を引き出せていなかったのですね。


おおつか
:教わらなかった!?それはショックですね。ではどうやって教育したのですか?
椎木さん:この表がひとつの例です。何グラムから何グラムまでをOK、それを超えるとNGという風に、繰り返し繰り返し指導しました。


椎木さん
:不良品の見分け方の例です。
おおつか:写真で示すと良くわかりますね。
椎木さん:今では見本が無くても全員不良品を選別できます。


椎木さん
:障がい者従業員たちはどんどん成長しています。
初年度1日に500パック作るのが精一杯でしたが、いまでは1,000~1,200パックくらいは出来るようになりました。
おおつか:まさに「やればできる」ですね。


おおつか
:新たなご計画があるとか。
椎木さん:生協ひろしまは2011年4月に、障害者自立支援法による就労継続支援A型事業所としての事業を開始するため、準備をすすめています。新たに10名の障がい者を雇用する予定です。組合員さんに供給するサラダホウレンソウ、ホウレンソウ、小松菜、サトイモなどの農産物を生産します。障害のある方の自立支援、農業の活性化、安心安全な農作物を組合員さんに供給することをとおして地域社会に貢献していきたいと考えています。

~おおつかのひとりごと~

「福祉でなくビジネスです。」ときっぱり言い切る椎木さん。その心は…、名刺の裏を見て良くわかりました。大きな文字で「ともにはたらく、ともにいきる」とかかれています。社会人として成長して自立して欲しいから厳しく教育することもあるとか。「社会の役に立つことをやりたいと思っていたけど、仕事やってるとそれで精一杯になってしまっていた。社内公募の話があったので、これしかない!と思って」と。障がい者の生き生きとした職場は、熱い熱い椎木さんという存在があってのこと。またお会いしたいとても素敵な方でした。

訪問先データ

会社概要
会社名:株式会社ハートコープひろしま 森城センター
障がい者雇用数:5名(知的障害者)
所在地:〒731-1142 広島県広島市安佐北区安佐町飯室6863-2
TEL:082-835-2332
http://www.hiroshima.coop/( 親会社生協ひろしまホームページ)

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