おいしいカプチーノをいれ、アートを描くバリスタとして活躍する浦山紀子さんに、ネイルアーティストとしても知られる堀越のりさんが出会った。仕事観やプライベートの充実など、女性ならではのふたりの共通点も次々と明らかになって、果てはガールズトークに発展!?

 

二人のクロストーク

堀越のりさん(以下、堀越):浦山さんからカプチーノを教えてもらいましたけど、注ぐだけでキレイなリーフの模様を描けるのって、スゴい繊細な技で感動しました。あれだけの技を習得するまで、どのくらい練習したんですか?

浦山紀子さん(以下、浦山):半年です。この道に入って練習して、初めてお客さんに出したのが、始めてから半年後です。

堀越:半年で!? 棒とか道具を使わないから、感触が手に返ってこないでしょ? それで描けるってスゴい!

浦山:感触…、きます(笑)。

堀越:えーーーーっ!?

浦山:ミルクを入れる手を動かすところがわかるようになります。練習すれば。

堀越:私が料理下手だからとか関係ない次元の話ですよー(笑)。このお仕事始めてから、初めてバリスタを知ったんですよね? 半年間、どういう思いで練習をがんばれたんですか?

浦山:一緒に入社した子に負けたくない、その子に勝つぞ!って思いながら。いい意味でライバルでした。

堀越:いいライバルって成長に必須なんですねー。お仕事の面白みは何ですか?

浦山:つくって、お客さんに出した時の顔が嬉しそうだったりすると、上手くできて良かったなぁって。嬉しそうな顔を見る時が、スゴく嬉しいです。

堀越:でも、お仕事って大変な時ありませんか? 浦山さんのお仕事場はオープンキッチンで、いつもお客さんに見られているから、あーっ、今日はなんか疲れたなぁって顔もできないでしょう?

浦山:はい。お客さんの前ではニコニコ。後ろ向いて、疲れた顔(笑)。

堀越:あははははっ。お仕事で、これだけは誰にも負けないぞ!って自信に思っていることは何ですか?

浦山:うーん、うーん、うーん…。笑顔、かな?

堀越:わかるー! お店の皆さん、笑顔がステキでしたけど、浦山さんの笑顔、とびっきりですもん。

浦山:小学校の時、私はあまりしゃべらない子で、笑顔もなかったんです。大人になったら、みんなに「笑うとかわいい」って言われたいなって。だから笑顔でいるようにしています。

堀越:おませ、おませ(笑)。すっごい女の子していてイイですねー。そう! 友達とか見ていると、女性が仕事をし出すと男の子っぽくなるというか、ちょっと強すぎちゃう子っていますよね? でも、浦山さんのように、笑顔を大事にしている人って、女性としてステキな仕事の仕方だと思います。

 

堀越:後輩への指導もスゴくいいって聞きましたけど、どういうコミュニケーションを大事にしていますか?

浦山:後から入って来た子には、最初は優しく教えてあげる。で、だんだんと厳しくしていこうと。

堀越:わぁ(笑)。しめるところはしめる、さすが先輩!! 新しく何かやりたいとか、夢や目標はあるんですか?

浦山:バリスタでは来年も「UCCコーヒーマスターズ」に出場すること。それ以外では、手話通訳になることが夢です。耳が聞こえないお客さんから手話で注文を受けたり、地元のボランティアで手話を使ってお話ししたいんです。

堀越:手話を始めたのは、何かきっかけがあったんですか? 手話も語学のひとつですよね?

浦山:はい。姉がやっていて、私もやりたいと思うようになって。

堀越:私も韓国語が好きで、今もずっと勉強しているんですけど、仕事しながら勉強するって大変ですよね?

浦山:最初は難しいと思ったけど、やり始めたら楽しい。毎週講習会に行っています。姉はもう講習会を卒業して、通訳士の免許を取る勉強をしています。私も、お客さんに手話であいさつしたら喜んでくれました。

堀越:手話で接客して、バリスタのアートで感激してもらえるなんて。日本一のカフェだと思います! そう、「こんにちは」って、あいさつひとつでも相手に興味を示すことになるし、喜ばれるし、世界が広がりますよね。自分自身の幅も広がる。ただ、ある程度のレベルになると、成長が見えなくてめげそうにもなるけど、自分を信じて努力すれば、やりがいにもつながるし、楽しさのほうが勝ちますよね? お仕事にも言えることですけど。

浦山:はい。先生の手話を見ながら書くのも難しい。でも楽しい。堀越さんの夢は何ですか?

堀越:韓国語もネイルも勉強し続けていきたいし、仕事では、映画かドラマかバラエティかわかりませんが、見てくださった誰かひとりでも、元気になったとか、人生観が変わったとか、心に残る作品をやりたいですね。

堀越:私は時々、過去の仕事を振り返ってみるんです。そうすると、今ならこうできるとか、今ならこう言えるとか、成長しているからこそ気がつくことがある。私は毎日現場もスタッフさんも違うので、お仕事ではその日一番自分ができる限りの力を使ってベストなものを、という思いを大切にしています。浦山さんが仕事で大切にしていることは何ですか?

浦山:声を出すこと。最初の頃は緊張して声も出せなかったですけど。

堀越:あー、わかります。スタッフ同士で声を出すと、みんなでがんばろうって楽しい雰囲気になりますよね。でも、障害があることで、仕事上で難しいと感じることはありますか?

浦山:文字を書くのがあんまり…。電話での注文の時は自分でわかるように書いて、後からゆっくり書き直します。それ以外では、ほとんどないです。朝は早いけど、決まった時間に帰れるので、そうい部分ではラクです。

堀越:おっ! けっこうプライベートも充実させたいタイプなんですね? 目標に向かって練習したり、勉強したり、自分の時間も大切にしているって、私たち共通点がいっぱいありますねー。私、かつてテレビ番組で「ワーストエプロン大賞」ってのを取っちゃったんですけど(笑)、今年からお料理に目覚めて、お料理のレシピ本を見ながら自分で料理をしていて、もう残り2Pまできたんですよ。興味がなかっただけで、できないと思っていたから、やり始めたら楽しくて、太る、太る(笑)。

浦山:がんばっているところ、私と堀越さんって似てるなぁって思います。

堀越:ねっ! 働く女性の後ろ姿って好きなんですよ、私(笑)。女性のほうが男性に比べて、ハートが動いて仕事するとスゴい強いなぁって。浦山さんにもそう感じるけど、お姉ちゃんもそうですか?

浦山:はい。お姉ちゃんは料理や手話も教えてくれる、でも、怖い時も(笑)。姉は中学卒業して、働きながら夜間高校に通って4年で卒業しました。でも、私は学校と仕事を両立するのは無理だと思って、中学卒業したらすぐに働きたいと思ったんです。だから、姉のこと、尊敬しているけど、それを姉には普段言わない(笑)。

堀越:浦山さんがつくったカプチーノをお姉ちゃん見たことありますか?

浦山:いいえ。恥ずかしい!

堀越:このアートしたカプチーノを見せて、飲んでもらえば、お姉ちゃんも間違いなく浦山さんのこと、尊敬しますよ!

浦山:うふふっ(照笑)。

 

■幼い頃の夢は?
 浦山さん パン屋さんです
 堀越さん ピアノを7年間習ったので、保育士になってピアノを弾きたかったです

■リスペクトしてる人は?
 浦山さん 3つ年上のお姉ちゃん
 堀越さん 両親

■好きな言葉は?
 浦山さん 「がんばる!」
 堀越さん 「やってみる!」

■趣味は?
 浦山さん 編みもの
 堀越さん ネイルアート

■初めての給料、どう使った?
 浦山さん 私のおばあちゃんの妹に「ひざ掛け」を贈りました。ずっと孫みたいにかわいがってくれていたから
 堀越さん まだ高校生だったので、現場への交通費やマネージャーさんとの連絡用携帯電話を買って消えました(笑)。モノとして残るものを初めて買ったのはクツ下かなぁ。でも嬉しかった!

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