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障がい者の働く場レポート

一人ひとりの“得意”を生かす、チーム制が効果的です

株式会社KDDIチャレンジド(KDDI特例子会社)

(株)KDDIチャレンジドは121名の障がい者が就業するKDDI(株)の特例子会社。これまでは、バックオフィス業務などを中心に障がい者を雇用してきましたが、3年前より自社ビルの日常清掃業務にも職域を拡大されています。今回お伺いしたのは、東京・新宿のKDDIビル。親会社であるKDDIやグループ会社の社員約5,000名が働くビルです。

午前中の清掃業務の様子を見学したあと、事業2部長の竹本亘(わたる)さん、事業2部マネージャーの渡辺哲也さんにお話しを伺いました。 

おおつか:御社が清掃業務に取り組まれたのはいつからですか?

竹本さん: 2015年、大阪が最初です。新宿は2か所目です。

おおつか:どんなふうに立ち上げられたのですか?

竹本さん:障がい者の仕事として清掃の仕事に可能性は感じていましたが、親会社のビル清掃はすでに専門のビルメンテナンス会社と契約していましたし、なかなか実現しませんでした。そのような折、大阪で第2ビルを新築することになり、「これはチャンスだ」と…!親会社に交渉して、そのビル清掃を請け負う会社の入札条件に、業務の一部を当社に委託することを入れてもらいました。

おおつか:なるほど。でも清掃の技術はどのようにして習得されたのでしょう?

竹本さん:そのビルメンテナンス会社に指導料を払い、現場で技術指導を受けました。資機材の使い方から始めて、独り立ちするまでに6か月くらいかかったでしょうか。スタート時、集中してしっかり体制をつくることが要になりますから。

おおつか:実際に業務を行う場所で、清掃のプロから直接指導を受けられるという点でとても合理的ですね。

竹本さん:はい。その現場に合わせたやり方を学ぶことができますから。東京も同じ仕組みです。

 おおつか:現在、新宿のビルではどの部分の清掃を担当していますか?

竹本さん:外周部分と、地下1階から10階の低階層を担当しています。共用部と階段、男子トイレ、2か所の社員食堂とカフェの日常清掃を、障がいのあるスタッフ9人と指導員2人で担当しています。

 

 指導員のおひとり、事業2部マネージャーの渡辺哲也さんです。

トイレ清掃の様子です。スポンジで手洗いします。

 ビル内には2つの社員食堂があります

 椅子を引く人、ダスターがけ、水拭き、乾拭きの作業を3人1組で行います。

工程が3つに分解されて、業務が進みます。

一般のビルメンテナンスの会社ではあまり見られない風景です。 

KDDIチャレンジジドでは近年、カフェ業務も展開。大阪に続いて昨年10月、

新宿ビルにも「Cafe Challenged」がオープン。開店前に床清掃を済ませます。

こちらも同じ作業をしています。

ダスター・水拭き・乾拭き、チームでスピーディーに進行。

おおつか:皆さんの作業の様子を見ていると、一人で一つの担当場所を完了させるといったやり方ではないんですね。

竹本さん:工程を分解してチームでやっていくんです。一人ひとりがすべての作業に精通しなくても、あるパートがきちんと行えるようになりさえすればいいという考え方です。個人戦でも団体戦でも、結果は同じであればいいですからね。

おおつか:「一連の工程を一人でできるようになって一人前」ではなく「工程の一部分をきちんとできれば一人前」なのですね。

竹本さん:そうです。たくさんの障がい者の方々の雇用に取り組んできた会社だからこその発想なのかもしれませんね。それによって採用できる障がい者の方の幅が広がるので、メリットは大きいです。

おおつか:おっしゃるとおりですね!

おおつか:指導員の皆さんはどのようにして業務を管理していかれるのでしょう。

竹本さん:トランシーバーがとても活躍しています。指導員に限らず、障がいのあるスタッフたちも全員トランシーバーを持って仕事をしています。離れた場所からでもトランシーバーを使って随時報告・連絡・相談しながら仕事を進めていくんです。

 <トランシーバーを使う渡辺さん>

おおつか:携帯電話会社なのにトランシーバーですか?

竹本さん:携帯電話と同じLTE回線を利用するものなのですが、携帯電話でなくトランシーバーというのがミソです。トランシーバーの呼びかけは、全員に聞こえますから。

渡辺さん:広い現場でも「あれ?彼はいまどこだっけ?」ということにはなりません。

おおつか:携帯電話だと一対一ですから、業務の進捗を全員で把握したりはできないんですね。

渡辺さん:じつは、トランシーバーを使ったことで、自分からは相手の名前を呼べなかった障がい者スタッフが、名前を呼んでくれるようになったというエピソードがあります。

竹本さん:トランシーバーは、まず自分の名前を名乗って、その後、伝えたい人の名前を呼びます。相手からの言葉をもらいたいときは「どうぞ」というルールがあるので、そのルールに則って会話をしていくんです。だからどうしても相手の名前を自分から呼ぶ必要が生じる。それはラッキーな副産物でしたね。

おおつか:これから障がい者雇用に取り組もうと考える企業の方へアドバイスをお願いします。

竹本さん:試しに3~4人の障がい者スタッフのチームを立ち上げてやってみていただきたいですね。それぞれのスタッフの得意なことを組み合わせて工夫していく。「この人は難しいだろう」と思っていた障がい者の方も採用対象に含めていくことができるようになり、人材の幅が広がります。労働力不足の解消にも貢献できるのではないでしょうか。 

~おおつかのひとりごと~

作業工程を分解し、チームでのアウトプットを最大化するというやり方、あまりビルメンテナンス業では用いられていません。トランシーバーを障がいのあるスタッフにも携行させて効率化を図る、といった取り組みも新鮮でした。灯台下(もと)暗しかもしれません。工夫したり、仕組みをつくったり、ツールを使ったり…。障がい者を戦力化するノウハウに関して、特例子会社から学ぶことは少なくないと感じます。

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訪問先データ

会社名:株式会社KDDIチャレンジド

所在地:東京都千代田区飯田橋3丁目10番10号

    ガーデンエアタワー

取材現場:KDDIビル

従業員数:159人(うち障がい者数121人)

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