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障がい者の働く場レポート

スタッフ同士のコミュニケーションや笑顔が多い現場になりました

アイル・コーポレーション株式会社

 

アイル・コーポレーション(株)は、埼玉県を中心にビルメンテナンス、施設管理業などを幅広く展開しています。地元の特別支援学校から受け入れた知的障害のあるスタッフの活躍の様子をお伝えします。
今回取材にお伺いした現場は、JR埼京線武蔵浦和駅に直結する複合公益施設「サウスピア」。10階建ての建物には、子育て支援施設や図書館、区役所などが入り、連日多くの利用者が訪れています。

こちらがそのご本人。長島咲也さん。2017年春、地元の特別支援学校を卒業して入社。今年で2年目です。

長島さんの清掃の様子です。
廊下のソファの拭き掃除も手早く、かつ丁寧に。

バキュームです。

外周も長島さんの仕事です。

まったく無駄のない動きです。
ホワイトボードのシフト表を整えるのも長島さんの役割の一つです。

現場責任者の安藤崇さんにお話を伺いました。

おおつか:長島さんの入社の経緯について教えてください。

安藤さん:弊社は、約10年前より近隣の特別支援学校のクリーニング科の授業に、講師として協力したのが最初です。在校生の実習を受け入れるなどしているうち、入社を希望する生徒さんがいるということで。
おおつか:長島さんの先輩となる1期生が入社されたのですね。
安藤さん:そう聞いています。毎年のように特別支援学校の在校生の実習に協力するようになっていって。ひとり、もうひとりと実習を受け入れていった特別支援学校の生徒さんが卒業後入社してくれるようになりました。そのひとりが長島さんです。
おおつか:安藤さんは選考に関わられたのですか?
安藤さん:いいえ。私は今年からここ(サウスピア)の責任者です。長島さんはその1年前から就業しています。
おおつか:長島さんの仕事ぶりはどうですか?
安藤さん:作業能力が高いです。仕事は丁寧で早いです。体力もあるし気力もあります。長島さんがいないと現場が回りません。
おおつか:言うことないですね!
安藤さん:しかも責任感も強くて。
おおつか:責任感?どんなふうにですか?
安藤さん:パートスタッフの急なお休みなどで現場の人員が不足している日には、他のスタッフたちと協力して積極的に応援に入ってくれるんです。
おおつか:それはありがたいですね。
安藤さん:本当に感謝しています。しかもそれだけではありません。休日でも、人員不足の日は出勤できますと言ってくれたり。自分の休日を変更してまで、現場のことを考えてくれる。本当に助かります。
おおつか:すごいですね。
安藤さん:まだまだありますよ。トイレットペーパー搬入などの力仕事を積極的に手伝ってくれます。比較的高齢の女性パートスタッフの多い現場で、長島さんの存在はとても大きいです。
おおつか:長島さんが、この現場に必要不可欠な人材だということがよくわかりました。

安藤さん:ここサウスピアはスタッフ同士、協力して作業を進める必要がある仕事が多い現場です。仕事のパフォーマンスは、一緒に働くパートスタッフたちとうまくやれるかどうかということにも影響されますので、他のスタッフたちとのコミュニケーションがスムーズにとれるよう気をつけました。
おおつか:具体的には、どんな工夫をされたのでしょう?
安藤さん:朝礼、10時休憩、清掃用具片付け、終礼などは意識してパートスタッフたちと一緒に行いました。
おおつか:なんとなくということではなく、「意識して」コミュニケーションがとれるような工夫をされたのですね。
安藤さん:はい。おかげさまでパートスタッフたちとのコミュニケーションはとても良好です。10分休憩のときなどは、他のスタッフたちと一緒にお茶を飲みながら、「あそこのフロアのここが汚れやすい」とか、「何曜日にごみが多くでる」とか、和気あいあいとした雰囲気のなかでいろいろ教えてもらえているようです。
おおつか:微笑ましい光景が目に浮かびます。
安藤さん:長島さんがいると、現場がほんわかします。そのおかげでパートスタッフ同士のコミュニケーションや笑顔が増えているように感じます。お互いが気持ちよく仕事のできる、とてもよい現場になっていると思います。
おおつか:なるほど。職場全体の雰囲気が、よりよいものになってきているんですね。安藤さん:はい。また、落ちない汚れの対処法など本人が疑問に思うことがあった場合は、終礼時に質問の機会を設けています。これもコミュニケーションを増やす手段の一つですね。
おおつか:それに対しては誰がアドバイスを?
安藤さん:アドバイスは私の役割ですが、最初から全部は教えません(笑)。まず長島さんはどう考えるのかを聞くようにしています。使う洗剤や汚れの落とし方を一緒に考えたあとで、現場に行って指導します。次に同じような汚れがあった場合も必ず報告してもらって一人でできそうならお願いします。そういうことを日々繰り返していくなかで、着実に実力をつけてきてくれています。
おおつか:今後、長島さんに期待したいことは何ですか?
安藤さん:作業能力の面というより、体のことがちょっと心配かな。力仕事も率先してやってくれているので、負担をかけてしまっているのではと。会うたびに大丈夫かと声をかけるのですが、大丈夫だと。あまり無理しないで、何かあったらいつでも相談してほしいなと思います。
おおつか:安藤さんが、今後取り組みたいことは何でしょうか?
安藤さん:障害に対する配慮を忘れそうになることがあります。作業能力は高いし、コミュニケーションもとれるし、パッとみただけでは、長島さんに障害があるかどうかがわからない。でも、時間の概念だったり、漢字のことだったり、「そうだ、苦手だったんだ」と反省します。長島さんのできることと苦手なことをしっかりと理解しながら、成功体験を積み重ねてもらいたい。そのための努力をしたいと思っています。

~おおつかのひとりごと~

長島さんがいると、「ほんわかする」「パートスタッフたちと和気あいあい」「パートスタッフ同士のコミュニケーションや笑顔が増えている」のだそうです。コミュニケーションの多い職場、スタッフ同士、仲の良い職場は言わずもがなで生産性が高いです。障害者雇用の「効能」の一つにあらためて気づかせていただきました。

 

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訪問先データ

会社名:アイル・コーポレーション(株)
本社 :埼玉県さいたま市浦和区常盤5-2-18
従業員数:2,198人(うち障害者数14人)
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