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障がい者の働く場レポート

「もともと企業は仕事を通じて人を成長させることが得意なのです」

日本理化学工業株式会社 【神奈川県・川崎市】 代表取締役 大山 泰弘さん

初めて障がい者を雇用したのは1959年。今をさかのぼること48年前のことだそうです。そして現在、本社と北海道の工場を合わせて60人の知的障がい者が働いています。なぜそんなに早く障がい者雇用に取り組んだのか。どうして今までやってこれたのか。社長の大山さんにずばりおたずねしました。

 

日本理化学工業株式会社は、ダストレスチョーク(粉が飛散しない人にも環境にも優しいチョーク)の製造で国内トップシェアを誇ります。それだけでもすごいのに、なんとそのチョークの製造ラインを支えている従業員の大半は知的障がい者なのです。

 

 

 

おおつか:障がい者雇用を始められたのは何故ですか?
大山さん:ある日養護学校の先生が生徒を就職させて欲しいと来られたのがきっかけです。
「この子たちは、入所施設に入れば一生働くことも知らずに終わってしまう」ときかされました。ついついホロリとなって、「実習だけなら」ということでお引き受けしたのです。彼らの仕事の出来栄えは、決してよくありませんでした。でも終業チャイムがなっても手を止めようとしない。一生懸命に仕事をしてくれるのです。
従業員から「2人くらいだったら、私たちで面倒みます」と言われ、雇用に踏み切ったのです。
おおつか:養護学校の先生が就職先に選んだ理由は何だったんでしょう。
大山さん:先生が教室を見回したらチョークがあったんだそうです。その箱にウチの社名(日本理化学工業)が書いてあったと(笑)。たまたまそれだけの理由だったようです。

 

工場で生産される製品たち
ダストレスチョーク
(黒板に書いても粉が飛ばないんです。体にも環境にもやさしいです)
水ぶきで消える「キットパス」という幼児用のチョークもあります。
(実は「「夢ある街のたい焼き屋さん西調布店」でも活用させていただいております)

 

ダストレスチョークの製造の模様です。
もくもくと仕事をする様子。ものづくりの現場の引き締まった空気が漂っています。

 

 

 

食堂には従業員たちの1年の目標が飾られています。
障がい者スタッフ間でのリーダーをつとめている方もいらっしゃいます。

 

 

 

砂時計。時計を読めない従業員が分かるように。

 

 

 

 

目盛りが読めなくても、この重りとバランスさせると計量できる。すぐれもの。(計量のための治具)
障がい者スタッフが能力を発揮するための仕組みや工夫が随所に施されています。
大山さん:仕事を通じて従業員の力を伸ばすことは、もともと企業の得意なことです。これは障がい者に限ったことではありません。ですから、知的障がい者の能力や特性を決め付けてはいけません。その人に合わせて、工夫をするのです。そうすればすごく伸びるのです。

 

おおつか:最初からにたくさんの障がい者の方を採用したのですか?
大山さん:いいえ。最初は「面倒をみる」という意識でした。だからこんなにたくさんの方は雇用していなかった。
そんな折、ある僧侶に言われました。
「大山さん。人間の究極の幸せは4つです。1つ目は人に愛されること、2つめは人に誉められること、3つ目は人の役に立つこと、4つ目は人に必要とされることです。愛はともかく、あとの3つは仕事を通じて得られるものですよ。障がい者従業員達も同じなんですよ。」

 

彼らが仕事で失敗して「施設に帰すよ」というと、「施設はいやだ。ずっとここで働きたい」と泣いて拒むのです。なぜなんだろうと思ってたのですが、この僧侶の言葉で彼らの気持ちが理解できました。その時、私の気持ちははっきりと固まりました。
障害があってもなくても同じなんだ。 彼らが幸せな人生を送れるために働く場が必要なんだ。私たちがその場になっていこう。
それ以来積極的に障がい者雇用に取り組んできたのです。

 

おおつか:長い間会社経営をされてこられた中では苦しい環境に置かれたこともあったのではないでしょうか?
大山さん:不思議とそんなことを感じたことはないんですよ。障がい者雇用に取り組んだからこそ助けられたこともたくさんありました。
第一当社は従業員同士の仲が良い。みんな思いやりの心を持って仕事に当たってくれています。いつも自分達で改良改善を提案し、成果を出してくれる風土もあるんです。
第三者が見れば苦しんでいるように思えたことがあるかも知れませんが、私たちはむしろ周りの人々の応援を沢山いただけて、本当に恵まれていると感じています。
これを人は企業価値があるからだと言ってくれています

 

~おおつかのひとりごと~

あまりにも有名な障害者雇用のリーディングカンパニー。その根底に流れている、会長の理念に感動いたしました。

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訪問先データ

012-2000

会社名:日本理化学工業株式会社
住所:神奈川県川崎市高津区久地2-15-10
TEL:044-811-4121

日本理化学工業株式会社
URL:http://www.rikagaku.co.jp/index.php

 


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