障がい者雇用事例/おおつかがゆく!

“仕事ありき”の採用で、全社員がいきいき働ける環境作りを目指します

第一生命チャレンジド株式会社
代表取締役 湯浅 善樹さん

総従業員数150名。そのうち障害のある社員は101名。
この会社はチームワークを大切にして、障害のある人もない人も共に働く職場とのことで、今回は最も多くの社員の働く東京・田端の本社オフィスをお訪ねしました。


こちらが本社の入居するオフィスです。田端駅から徒歩1分という近さ。


印刷グループのオフィスです。
全国の第一生命の1300拠点の社員、セールスレディの名刺印刷のほとんどをこのメンバーで行います。なんとその数4万箱。驚異的な数です。
永年勤続の表彰状印刷なども行います。


印刷グループで働く石井さんです。
仕事の内容、手順を丁寧にわかりやすく説明してくださいました。

最新の印刷機械。
ずら~っとならぶ裁断機。
製造する名刺の量が膨大であることが容易にわかります。


こちらは書類発送グループのフロアです。
フロアの半分は、親会社の第一生命のコールセンター部門です。
誰が障害のある人か、ない人かはぜんぜんわかりません。


第一生命のお客様への書類をパソコンで出力し、他の書類と一緒に封入しDMを発送する業務。
コールセンターでお受けしたお客様から依頼された書類を印刷し、同じく発送する業務も行っています。


1通ずつ宛先が違います。
内容も違います。
保険の書類というのはとても重要な書類です。間違った内容の書類が届いてしまっては大変です。
ものすごく気を使う仕事です。


工程を5段階に分けてチェックし、それぞれ工程ごとに確認をします。


「単純」「繰り返し」ではなく、実に高度なお仕事です。
「量」もすごく多い。


おおつか
:特例子会社ではありますが、それだけでなく本社の事務部門の一つなんですね。
湯浅社長:その通りです。特例子会社は障がいに合わせて仕事を切り出していきますが、弊社は逆で仕事ありきです。障がい者の仕事という発想ではありません。全ての社員が戦力としていきいき働く職場を目指しています。だから弊社には指導員という言葉はありません。


おおつか
:レベルの高い仕事をするうえでトレーナー制度が効果を上げているそうですね。
小田垣常務:より高い目標にチャレンジする意欲のある障がい者社員のためにトレーナーという一段上の職位を23年4月から導入しました。現在5名のトレーナーがおります。


おおつか
:トレーナーはどんな仕事をするのですか?
小田垣常務:担当業務に加え、第一生命や外部のお客さまとのやりとりや、社員の育成、実習生や見学者への対応などがあります。


トレーナーの二見雄一さんにお話を伺います。
おおつか:トレーナーの仕事はどうですか?
二見さん:すごくやりがいがあります。でも入社した頃の自分と比べると信じられないですね。
おおつか:優秀なトレーナーに見えますが?
二見さん:入社当時はほとんど人と話せず、居眠りしていたこともありました(笑)。でも仕事を任されて自信がつき、色々な人と接していくうちに、だんだん話せるようになってきました。
おおつか:仕事が二見さんの本当の特性を開花させたんですね。


おおつか
:新たなご計画があると伺いました。
湯浅社長:2012年11月に、第一生命の本社で新たにカフェをオープンします。今までもカフェ部門はありましたがグループ内でのサービス提供でした。今回は一般の方もご利用いただくものです。より高度なサービスが期待されていると感じています。
おおつか:是非お伺いしてみたいと思います!

~おおつかのひとりごと~

「障害者が出来る仕事を切り出す」という特例子会社の定石的発想を一気にひっくり返す逆張り経営。責任のある仕事、レベルの高い仕事だからこそ、誇りを持つことができる。あたりまえのことですが、そのあたりまえをしっかり実現している雇用現場でした。

訪問先データ

会社名:第一生命チャレンジド株式会社
本社:114-0014 東京都北区田端6-1-1田端アスカタワー 8階
03-5814-2071(代表)
従業員数:150名(2012年(平成24年)09月01日 現在)
障害者雇用数:101名
http://www.dcha.jp/

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