障がい者雇用事例/おおつかがゆく!

元料理長が夢を実現!地産地消のユニバーサルレストラン

ユニバーサルレストラン食楽工房【静岡県・浜松市】

ホテルの元料理長がオープンした障がい者の働く一軒家のフレンチレストランが浜松にオープンしたらしい。そう聞いてお訪ねしないわけにはまいりません。
浜松駅から車で40分の自然の中にある「レストラン食楽工房」のオーナーシェフ・古橋義徳さんは56歳。 「どうしてもやりたかった」とおっしゃる情熱に感動いたしました。

 

2009年2月のオープン。これはオープン時のときのお写真です。
お隣は奥様のたず子さん。介護食士の資格もお持ちです。
浜名湖のホテルで長年料理長を務めていた古橋さん。近隣の農家から取り寄せた野菜や浜名湖で捕れた魚介類を素材にしたお料理が日替わりで楽しめます。

 

お年寄りの方、介護の必要な方も沢山来店されます。介護食士である奥様の腕の見せどころです。食材の刻み方など細かい工夫をしてもらえます。皆さんとても幸せそうな表情です。

 

おおつか:起業動機を教えてください。
古橋さん:オープンするまでの29年間、地域の高齢者施設や障がい者施設を訪ね、施設で調理したコース料理などを食べていただくボランティアをしていました。とても喜んでいただき「次はいつ来るのか」と何度も何度も訪ねられました。手を握って話さない方もいました。施設の訪問を繰り返すたびに意思が固くなっていったような気がします。いつの頃からか「高齢者や障がい者でも気軽に食べに行けるレストランを作りたい」という夢を持つようになってきました。

 

おおつか:周囲から反対されませんでしたか?
古橋さん:採算が取れないのではないかといわれました。でもどうしてもやりたいという思いがありました。一度きりの人生ですからやりたいことをやったほうがいいと思いました。妻は賛成してくれましたし。
おおつか:同じような夢を抱く人は多いですが、実現できる人というのはあまり多くないですよね。
古橋さん:ただひとつ我々にあったのは「強い思い」です。苦労しても絶対にやりたい。採算を取れるまで絶対にあきらめないという思いです。

 

古橋シェフのお仕事風景です。この道一筋30年。
プロとしての迫力が伝わってきます。

知的障がい者と高次脳機能障がい者を雇用されています。
洗い場の仕事やサラダの盛り付けなどを担当されています。

 

 普通のトイレと車椅子用トイレが用意されています。オストメイトもあります。杖を掛けるフックもあって、古橋オーナーの心配りがうかがえます。

 

近隣の農家から取り寄せた野菜と浜名湖で捕れた魚介類を素材に美しい一品が出来上がります。
古橋さん:重度の知的障がい者と健常者が一緒の空間で食事をするのは難しいという意見も聞かれました。実際はまったく問題ありませんでした。みなさんそれぞれこの空間と料理を心行くまで楽しんでくださっています。
おおつか:無言。。。(ただただ感動)。

 

おおつか:オープンされて3ヶ月あまり経ちましたが、今の感想はいかがですか?
古橋さん:こんなに沢山のお客様がおいでになるとは予想していませんでした。心からありがたいと思います。ランチタイムはお断りするほどのお客様が来店してくださっています。定休日は一応火曜日なのですが、老人施設の方が貸切でご利用になる日も少なくありません。広告らしいことは何一つやっていないのですが、お客様が宣伝してくださるんです!チラシを配ってくださるお客様もいらっしゃったほどです。

 

おおつか:お体に気をつけてがんばってくださいね。
古橋さん:お察しの通りです(笑)。大変だけど楽しいです。
古橋さん:ありがとうございます。お客様の笑顔が私たちの笑顔です。今は本当に幸せです。でも次の夢もあるんです。介護食の料理講習会も開く予定です。まだまだ始まったばかりです。

~おおつかのひとりごと~

レストランには「夢」「希望」「強い意志」「笑顔」「思いやり」のオーラが充満していました。障害スタッフが働く一流レストラン。障がい者も高齢者も気軽に一流の料理を楽しむことができるレストラン。地元の食材を楽しむことのできるレストラン。心をあたたかく満たしてくれるレストラン。このレストランを実現できたのは、古橋さんホテルの料理長としての確かな腕、戦友である奥様の存在、そしてボランティアのときに出会った知的障がい者の方の笑顔です。幸せな出会いでした。

訪問先データ

店名:ユニバーサルレストラン食楽工房
障がい者雇用数:2名(知的障害、高次脳機能障害)
所在地:浜松市北区細江町気賀2551-203
TEL:053-522-5312
レストラン食楽工房

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